「しくじりプログラマの話」のテーマとしてブログに掲載していきたいと思いますが、 今回は第1回目として思い起こせば今から30年以上前の、私がまだ駆け出しのプログラマだった時の話です。
当時、私は地方の小さいソフトハウスに勤めていまして、まだまだ半人前で上司の下で、あるシステムの下請け的な仕事をしていました。 上司から示される仕様書に従ってプログラムを組んだり、既に存在するシステムの部分的な修正を行ったりでした。
そこで「しくじり」の話の件ですが、とある建設関連の会社の既存の販売管理システムに追加仕様が発生し、 その部分のプログラミングを私が任された時の話です。 当然、客先打ち合わせは私の上司が行い、プログラムだけを担当したのですが、実際の納品には私だけが出向くことになりました。
作成したプログラムを客先に納品し、一通りの動作を行い問題が無いことを確認した後に、 客先に確認を頂いたのですがどうも気に入らない様でした。
上司から指示された仕様書通りになっていたので、その旨を客先の担当者に告げると少しムッとした感じで 「これでは必要な統計値が出ていないので、直してほしい」と言われました。
この時、私はその方に「上司からはこの仕様書で作成する様に言われていますので…」と申したのですが、 その担当者は「お宅もプロならばお客の要望には応えるのが当たり前なのではないか」と言われてしまいました。
そこでこのままこの方と話しても埒が明かないと思い、彼の上司に電話連絡を入れたのですが、 私が「○○さんが、統計値の件で追加してほしいとのことですが、どの様にすればよろしいですか?」と尋ねたら 上司曰く「それならその様にして」とつれない返事が返ってきました。 (本当ならば上司がその担当者とその場で電話打ち合わせを行い、更に私に指示してほしかったのですが...)
結果、釈然としない気持ちが在ったのですが、客先で急遽プログラムを変更し、再度動作確認をして事無きを得たのでした。
その後、社に戻り上司に報告を行ったのですが、「そうか、分かった」のみの返事でした。
自分の仕様の詰めが甘かったのに「ご苦労様」のねぎらいの言葉もありませんでした。
それ以来この上司に対しては気持ちの上で少し澱が残った感じなりました。 自分も上司の立場になった時には素直に部下に謝れる人間になりたいものだとその時は思いました。
今となって思えば、当時は私も20代前半で、客先担当者にしてみれば『圧』を掛けやすかったのかもしれません。 (上司が同行していれば状況は変わっていたかも知れません)
まとめ
今回は「お客様は神様なのか?」のタイトルを付けましたが、お客の要望には必ず応えなければならないのかと言うことです。 基本的には仕事を請ける方も、依頼する方も対等な立場だとは思いますが、依頼側の方が立場は強いと思います。
しかし、全面的に客は神様でもないですし、仕事を請ける上では契約上のこととしてお互いが納得できる状態で仕事を進めたいものです。
今回の場合では、「私のしくじり」だったのかと言えばそうでは無く、上司の打ち合わせ不足に原因が在ったと思います。 今回のことを教訓とするならば、仕様を確定する時にはなるべく客先の立場に立って考え、納得する形で固めなければならないと思います。
とはいっても、営業的な予算面のこともありますので、そこはやはり客先と十分に話し合って、
今回はここまでの仕様で行いますが、これ以上は別見積もりで、と最初に提案すべきだと思います。
はじめてプログラミングを行う場合の入門書には最適です。