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VB.NET-TIPS などプログラミングについて

VB.NETのTIPS(小技集)を中心に、Javascript、PHP その他のプログラミングについて少し役に立つ情報を発信します。いわゆる個人的な忘備録ですが、みなさんのお役に立てれば幸いです。

PHP Spoutを使用してエクセル出力・ワークシートの処理の方法について・その3(あるセルに値追加)

今回はある「ワークシート」から行データを順次読み込み、別の「ワークシート」にあるセルにセルデータを追加し、行データ追加を行う方法について説明したいと思います。






■XLSXの読込・書込クラスを使用したワークシートのコピー・セルデータを追加


今回の処理では「XLSX読込クラス」の内部に持っているワークシートを順次取得する getSheetIterator() 関数(イテレータ)を使用します。 この関数を foreach 文で呼出すことでワークシートのオブジェクトが取得できます。

そのワークシートのオブジェクトの内部に持っている行データを順次取得する getRowIterator() 関数(イテレータ)を使用します。 この関数を foreach 文で呼出すことで行データのオブジェクトが取得できます。

その後、行データのオブジェクトがNULLの場合には、空の行データを生成し、XLSX書込クラスへの行追加を行います。 NULLではない場合にはそのままXLSX書込クラスへの行追加を行います。

その行データからセルデータオブジェクト配列を取得し、その配列からを順次カラムデータとして取り出すために array_map() 関数で行います。 結果としてデータの配列が生成されます。

生成されたデータの配列から新規の追加用行データオブジェクトを作成します。 行データオブジェクトの setCellAtIndex($cell, $Index) 関数でセルデータの設定(置き換え)ができます。

<?php
require '../vendor/autoload.php';
use Box\Spout\Writer\Common\Creator\WriterEntityFactory;
use Box\Spout\Reader\Common\Creator\ReaderEntityFactory;

// XLSX読込クラス生成
$strReadFile = 'test7-1.xlsx';
$reader = ReaderEntityFactory::createReaderFromFile($strReadFile);
// 空行の読み込み許可
$reader->setShouldPreserveEmptyRows(true);
// 読み込み
$reader->open($strReadFile);

// XLSX書込クラス生成
$writer = WriterEntityFactory::createXLSXWriter();
$writer->openToFile('test7-1-New.xlsx');

// 全てのワークシートを取得
foreach($reader->getSheetIterator() as $sheet) {
    // ワークシートの全行を取得
    foreach($sheet->getRowIterator() as $row) {
        // [$row]がNULLの場合を考慮し、セル値の配列生成
        $cellValues = array_map(function($cell) {
            return $cell->getValue();
        }, $row->getCells());
        // セル値の配列から行データ生成
        $newRow = WriterEntityFactory::createRowFromArray($cellValues);

        // 新規追加するセルデータ生成
        $newCell = WriterEntityFactory::createCell('A001');
        // セルデータ設定
        $newRow->setCellAtIndex($newCell, 5);

        // 書込みへの追加
        $writer->addRow($newRow);
    }
}
// XLSX読込・書込クラスクローズ
$reader->close();
$writer->close();
?>

出力されたエクセルファイルを見てみると以下の様になります。



左側が読込んだエクセルで、右側が新たに書込んだエクセルです。 6番目のセルに「'A001'」が設定されたことが分かります。


■XLSXの読込・書込クラスを使用したワークシートのコピー・データ行を指定してセルデータを追加


ワークシートのオブジェクトの内部に持っている行データを順次取得する getRowIterator() 関数(イテレータ)ではキーとして、行Indexを返すことができます。 この行Indexを判定すれば、意図した行にのみ処理が可能となります。

<?php
require '../vendor/autoload.php';
use Box\Spout\Writer\Common\Creator\WriterEntityFactory;
use Box\Spout\Reader\Common\Creator\ReaderEntityFactory;

// XLSX読込クラス生成
$strReadFile = 'test7-1.xlsx';
$reader = ReaderEntityFactory::createReaderFromFile($strReadFile);
// 空行の読み込み許可
$reader->setShouldPreserveEmptyRows(true);
// 読み込み
$reader->open($strReadFile);

// XLSX書込クラス生成
$writer = WriterEntityFactory::createXLSXWriter();
$writer->openToFile('test7-2-New.xlsx');

// 全てのワークシートを取得
foreach($reader->getSheetIterator() as $sheet) {
    // ワークシートの全行を取得
    foreach ($sheet->getRowIterator() as $rowIndex => $row) {
        // [$row]がNULLの場合を考慮し、セル値の配列生成
        $cellValues = array_map(function($cell) {
            return $cell->getValue();
        }, $row->getCells());
        // セル値の配列から行データ生成
        $newRow = WriterEntityFactory::createRowFromArray($cellValues);

        // 行が2行目と5行目のみ処理
        if ($rowIndex == 2 || $rowIndex == 5) {
            $cell = WriterEntityFactory::createCell('A001');
            $newRow->setCellAtIndex($cell, 5);
        }
        // 書込みへの追加
        $writer->addRow($newRow);
    }
}
// XLSX読込・書込クラスクローズ
$reader->close();
$writer->close();
?>

出力されたエクセルファイルを見てみると以下の様になります。 2行目と5行目のみにセルデータが設定されています。















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