連想配列とは各種のKEYに対応する値を持つ配列の様なものであると「連想配列の作成と初期化について」で説明しましたが、 JavaScriptには実際には連想配列は存在せず、オブジェクトのプロパティとして扱うことで連想配列的に扱えます。 以下の様な例があります。
連想配列的宣言
//連想配列の宣言(実際はオブジェクト) var arrVar = { item: "test1", value: 100, func: function() { // 関数の宣言 console.log("TEST"); } }; //配列内の値表示 console.log(arrVar["item"]); // test1 と表示される console.log(arrVar["value"]); // 100 と表示される //関数の実行 arrVar.func(); // TEST と表示される
上の例では arrVar に関数 func を宣言していますが、このままだと何も意味のある処理ではないので arrVar が持つプロパティを表示する様にしてみます。
そこで必要になるのが this キーワードです。 this 「これ」って何といった感じですが、 this が存在するオブジェクトの親オブジェクトを指すと理解すれば良いと思います。
論より実際の処理を見ると分かりやすいです。上の例に少し修正を加えます。
this を使った連想配列の項目アクセス
//連想配列の宣言(実際はオブジェクト) var arrVar = { item: "test1", value: 100, func: function() { // 関数の宣言 var str = ""; str += "item = " + this.item; str += ",value = " + this.value; console.log(str); } }; //関数の実行 arrVar.func(); // item=test1,value=100 と表示される
関数 func が呼ばれた時には this が指し示すオブジェクトは、 関数オブジェクト func が属する親オブジェクトになりますので arrVar を指しそれのプロパティへのアクセスが可能になります。
いわゆるオブジェクト参照の変数ですので this を別の変数に代入しても利用できます。
this を使った連想配列の項目アクセスその2
//連想配列の宣言(実際はオブジェクト) var arrVar = { item: "test1", value: 100, add: function(pVal) { // value に加算する関数宣言 this.value += pVal; }, func: function() { // 関数の宣言 var obj = this; // this を別の変数に代入 var str = ""; str += "item = " + obj.item; str += ",value = " + obj.value; console.log(str); } }; //関数の実行 arrVar.add(100); //関数の実行 arrVar.func(); // item=test1,value=200 と表示される
関数 func では this を別の変数に代入して処理を行っています。 add という関数を追加してありますが、これは引数の値をプロパティ value に加算処理を行います。
今回使用した this は奥が深いキーワードでいろんな場所で使えるのですが、 詳しい説明は又の機会にしたいと思います。
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