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VB.NET-TIPS などプログラミングについて

VB.NETのTIPS(小技集)を中心に、Javascript、PHP その他のプログラミングについて少し役に立つ情報を発信します。いわゆる個人的な忘備録ですが、みなさんのお役に立てれば幸いです。

BHT-BASIC4.0:ユーザ定義関数の値渡し・参照渡しについて(BHT-1300)
以前、ユーザ定義関数の値渡し・参照渡しについて記事にしましたが、 抜けていた項目もありますので、再度紹介します。

ユーザ定義関数を作成する場合に、何がしかの引数(ひきすう)を持つことはよくあります。 この引数の渡し方には、値渡し(call by value)と、 参照渡し(call by reference)の2種類があります。

値渡しとは、引数で渡された値を関数内では参照・変更できるが 呼出し元の変数に影響を与えない。
参照渡しとは、引数で渡された値を関数内で変更した場合、 呼出し元の変数に影響を与えます。 言い方を変えれば、関数内で参照する変数は、 呼出し元の変数を直接アクセスしています。 C言語的に言えば、参照つまり変数のポインタを引数で渡すことでしょうか。

よく関数は独立性を持たせるために、値渡しが推奨されますが、 参照渡しには参照渡しの良さもあります。 値渡しの値そのものは関数を呼出す時に、ユーザ定義関数用スタックに格納されます。 (スタックなので積むと表現した方がしっくりきますが)
渡される値が文字列で非常に長い場合などは、スタックの消費が多くなりますし、 値そのものをスタックにコピーされる時間が多くかかります。 これを抑えるために参照渡しにすることがあります。

また、配列データを引数で渡す時には値渡しではできなく、 参照渡しにしなければなりません。 配列データは多くのメモリ領域を必要とするため、 BHT-BASICではメモリもそんなに多くないので、 参照渡しの仕様にしたのだと思います。

以下のソースがその例なのですが以下の4個の関数を宣言しています。 ・TestByval の名前で値渡し関数
・TestByref の名前で参照渡し関数
・TestByval2%% の名前で値渡し値を返す関数
・TestArrByref の名前で配列・参照渡し関数

'File	[MODULE1.SRC]
'値渡し関数テスト
	Sub TestByval(byval pintWK%)
		pintWK% = pintWK% + 1		'引数の変数を変更できる
		PRINT "pintWK%="; pintWK%	'変更確認
	End Sub

'参照渡し関数テスト
	Sub TestByref(byref pintWK%)
		pintWK% = pintWK% + 1		'引数の変数を変更できる
		PRINT "pintWK%="; pintWK%	'
	End Sub

'値渡し関数テスト2
	Function TestByval2%(byval pintWK%)
		pintWK% = pintWK% + 1
		TestByval2% = pintWK%	'戻り値で引数変数値を返す
	End Function
	
'配列参照渡し関数テスト
	Sub TestArrByref(byref pintArrWK%())
		PRIVATE I%
		FOR I% = 1 TO 4
			PRINT "pintArrWK%("; I%; ")="; pintArrWK%(I%)
			'配列データに1加算
			pintArrWK%(I%) = pintArrWK%(I%) + 1
		NEXT I%
	End Sub

'-----
'実行はここから処理
'-----
Main
	SCREEN 1				'漢字モード
	LOCATE , , 2			'カーソルをブロック表示
	
	PRIVATE WK%
	WK% = 1
	'値渡しの関数コール
	PRINT "値渡しの関数..."
	Call TestByval(WK%)
	PRINT "WK%="; WK%
	
	'参照渡しの関数コール
	PRINT "参照渡しの関数..."
	Call TestByref(WK%)
	PRINT "WK%="; WK%

	'値渡しの関数2コール
	PRINT "値渡しの関数2..."
	WK% = TestByval2%(WK%)
	PRINT "WK%="; WK%

	'配列を渡すテスト
	PRIVATE I%, ArrWK%(4)
	FOR I% = 1 TO 4
		ArrWK%(I%) = I% * 10
	NEXT I%
	Call TestArrByref(ArrWK%)

	PRIVATE W$
	WAIT 0, &h01 'キー入力待ち
	W$ =Input$(1) '入力されたキーを取得して戻す。
	PRINT "TestArrByrefコール後"
	FOR I% = 1 TO 4
		PRINT "ArrWK%("; I%; ")="; ArrWK%(I%)
	NEXT I%

	WAIT 0, &h01			'キー入力待ち
	END

このソースの実行の様子は以下の様になります。(最初のキー入力待ちまでの表示)

値渡しの関数ではWK%が変更されないことが確認できます。 また、参照渡しの関数ではWK%が変更さたことが確認できます。

その後、配列データの変更がされたことを確認する表示が以下の様になります。


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2016/04/02:の時の情報











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