青ペン書きなぐり勉強法」でなにより重要なのは、達成感です。「ペンを1本使い切った」「今日1日でインクがこんなに減った」と、効果を「見える化」することにより、その量が「こんなにやった!」と自信に変わる。そうすると、義務感にかられての勉強が、「もっとやりたいもの」に変わります。さらに続けると「青ペンを握らないと調子が出ない」と“やみつきになる効果”があります。
「何もかも書く」がポイント
―社会人で、仕事のメモ術として役立てている方もいらっしゃるそうですね。
情報の整理に役立つという声は、よく聞きます。この勉強法は、もともとは授業内容を効率的に復習できる「再現性の高いノート」を作るための技でした。だから、「情報は取捨選択しないで何もかも書く」というのがポイント。当然、ビジネスシーンでも、そのまま使えます。ホワイトボードに書かれた内容や、渡された資料だけを見るのではなく、相手が話したことを「何もかも書く」。
ところがこれが、実際にやってみると、案外難しいのです。全部書こうと思っても、手が追いつかない。無理なことに気がつく。実は、この「気づき」がとても重要なんですね。意識しないと、私たちは自分の「主観」で勝手に情報の取捨選択をしてしまいます。でも、何が重要で、何が重要でないかなんて、通常、瞬時に判断できるはずがありません。だから効率よく復習したいと思ったら、まずは「全部書く!」と決める。そこから、再現性の高いノートが生まれるのです。
元塾生で、「青ペンで勉強していると、大切な試験の当日に、突然、文字が浮き上がって見えてくる」と言った生徒がいました。書きなぐっているときには気づかないのだけれど、いつの間にか脳に「しみ込んで」、ふとしたときに再現される、と。私はこの感覚は「第六感」に近いのではないかと思います。
目で見て声に出し、それを自分の耳で聞きながら、手を動かして記憶する――。五感をフルに活用して勉強すると、私たちの潜在能力が最大限に発揮されるようになるのではないでしょうか。
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2015/03/18:の時の情報
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